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農業研修の始まりと、別居から始まる新婚生活

愛亀のカブトニオイガメ

2011年3月末、彼の農業修行先が決まった。

東京にも少なからず震災の影響があったこと、修行中は無給になることなどを考え、彼は修行場所を、地元の実家から通える神戸に決めた。

修行先はネットでみつけた有機農家「五島農園さん」へ熱い想いをしたためたメールを送り、突然のメールだったにも関わらず受け入れてもえらえることになった。

当時は、神戸市がやっている新規就農の制度など全く知らない私達。
今思えば無謀だったけれど、それでも、ありがたいことに彼は研修生として迎えてもらえ一年間修行することが決まった。

私はというと東京で仕事と、彼が置いていったペットのカメの世話に精を出していた。

昼間は仕事であるスマホから広がっていく新しい世界を見つめ、夜は彼がSkypeで話す(まだLINEがなかった)有機農業の畑の土に広がる微生物の世界に心躍らせて。

そんな微生物の話と並行していた話題が
「今日行った式場は………」

そう、結婚式の会場探し。

お互いの地元、神戸で式を挙げようということになったのだが、花嫁の私は東京にいるので会場探しは彼の担当となった。

畑、畑、休みは式場、畑、畑、休みは式場。
そんな日々を送る農業研修生。

研修の合間に、式場をまわり私に連絡。
私は連休ごとに神戸に行き、現地を確認という作業を繰り返していた。

12月の式場の打ち合わせに、私が初めて行ったのは秋。
「やっと花嫁様に会えてよかったです。イメージと違うと言われたら大変ですから」と式場の担当者に言われるほど、私達は心配されていた。

結婚式の二次会では、集まってくれた人達にふたりの好きな世界を紹介したいと、寄席通いが好きな私は友人の講談師、神田京子ちゃんに、ふたりのなれそめ講談を、彼の修行先の師匠には、有機農業のことをレクチャーしてもらった。講談も有機農業もそこで、初めて知ったという友達も少なくなかった。

式は「夫は神戸で農業修行中。嫁は東京在住。新居はまだ未定です」という挨拶でしめられ、翌日には彼は畑へ、二日後に私は東京へと戻っていったのだった。

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